東京から戻る車中で京都の中華料理店を紹介する本を読んだ。ある料理人を表現した一節が響いたので書き留めておく。
静かな味、というものがある。
口数少なく、こつこつと、とことんやって、すっと引く。何食わぬ顔をして「ぱっ」と置く。
「洗練された味とは仕事を感じさせない味だ」と教えてくれたのは誰だったか。
この店の静かな味を愛している。もの言わぬ「仕事」に心をいっときなぐさめられる。
p.35
丁寧に心を込めて作られた料理はほんとうにおいしい。
静かな味かーいいな。そんな姿勢や仕事をくみとれる人でありたい。