9/18 (月) Zurich > 成田 > 羽田 > 伊丹

7日目。最終日。

8/18 (月) AM: チューリヒ空港

最終日は空港までタクシーで10分ほどの距離にあるモダンなホテルに宿泊した。アメニティグッズのクオリティが高く朝食も大満足。近所を散歩した時に撮影したホテルの外観が以下です。
10:30に空港到着。

手荷物検査場で

10:00~14:00発の国際線が多いのだろう、出発ロビー/手荷物検査/出国審査カウンター どこも混雑であった。
テロ対策でヨーロッパ各国の手荷物検査は厳しめであることを承知していたが、出国時の手荷物検査でなぜだか金属探知機のチェックに何度も引っかかり、別の場所に呼ばれてベルトや靴やらを脱いで確認を受けた。その際に預けたアクセサリー(長年愛用のネジ留めブレスレット)が失くなってしまうという出来事があった。
チェックが済み、預けた手荷物や時計とピアスを身につけて、ブレスレットがないことに気がついた。尋ねてみると「しらない」と面倒そうに返される。探してほしいと担当職員に訴えたがノーノー時間がないとの返答。探してほしい、あれは大切なものだ、以外に抗議できる言葉がなく悲しかった。そのうち目を合わすこともせずどこかに行ってしまい、別の職員さんがSorry. とだけ伝えに来た。なにが起きたのか今でもわからない。
職員さんの対応が不誠実で悲しかった。怒りより悲しみのほうが先に立つ。命やお金を失うような大事に至らずこの程度で済んでよかったのかもしれない。

自分の国の言葉があることの幸せ

手荷物検査での出来事がありちょっとしょんぼり気味で、搭乗時間までの30~40分間は搭乗ゲートの待合いエリアでぼうっと過ごした。そこで隣り合わせた女性について書きたい。

年齢は自分よりも5~10歳ほど年上かな?ブラウンヘアで、グレーの薄手のセーターにチャコールグレーのスカート、ノートPCを開いてタイピングをしていた。水色の革製トートバッグを横に置いている。すっきりシンプルなコーディネートが素敵だと思った。しばらくして彼女が鞄から何かを出そうとした拍子に、コインが自分の足元に転がってきた。落ちたコインを手渡したのが会話のきっかけである。
自分の方を向いて Thank you. と言った後、旅行?どこから?と聞かれた。日本から来ました、と英単語をつなげて話をした。すると彼女は、チューリヒに住んでいて、仕事でアントワープ行きの便に乗るのだ、とおっしゃった。続けて「日本語の、ありがとう、こんにちは、おいしい、がわかる。日本人は自分の国の言葉があっていいですね」「スイスは他の国の言葉を使う。難しいと思わない?でしょ?」というようなことをいたずらっぽく笑っておっしゃった。表現の詳細は記憶にないがそんなニュアンスだったはず。
たどたどしくゆっくりな英語で「日本語は難しい」「それに私はドイツ語もフランス語も英語も喋れないけどスイスに来ました。楽しい1週間だった」と伝えたら「I understand what you say. Your English is awesome, what you think? 」と満面の笑みで伝えてくれた。そのくしゃっとした笑顔が本当に素敵で自分にも伝播した。ほんの5分程度のこと。有意義なひとときだった。
私が伝えた英語は正しくないと思う。意味としても噛み合っていない。理解力と正しい返答を伝える語学力が私にはなかった。しかし言葉を超えて伝わったな〜楽しい〜とわかる感じがお互いにあったように思う。顔を合わせて笑った瞬間とか。うまく説明できない。
まもなく自分が乗る便の搭乗アナウンスがあり、さよならを言い手を振って別れた。スイスを発つ最後に幸せな気持ちになってよかった。同時に自分の国の言葉があることについてしみじみと考えさせられ、それが今でも忘れられない。言葉と思想はリンクしている。大切に使いたいし考えたい。
この旅で何人もに助けてもらい、そして素敵な遭遇があった。静かな物腰で素の笑顔が美しい人はほんとうに素敵。あんな風に笑えるようになりたい〜。

現地18日(月) 13:00 チューリヒ発。成田までの移動11時間は、機内食を食べて寝て、それ以外はずっとテトリスをやっていた。

9/19 (火) 成田 > 羽田 > 伊丹

7:30am 成田着。この日は疲れ切って雑巾のようになって帰宅。帰宅して即寝てしまい、夜中になって荷物の整理と洗濯。そしてご飯を炊いてじゃがいものお味噌汁を作って深夜2時ごろにたべたらおいしくて泣けた。

  • 成田から羽田、伊丹の移動がつらかった。成田から羽田の1hバス移動に加えて飛行機の待ち時間があり、帰宅できたのは17:00だよ〜〜
    • 新幹線を利用すれば正午に帰宅できた。10時間を超える移動後に国内線の乗り継ぎはやめたほうよい。時差ぼけと疲労でくたくたになる
  • 時差ぼけがすごい
    • 食事と睡眠サイクルがごっちゃになってしばらくすべてが変だった

まとめ

旅の後半は、日本や京都について考えることが増えていた。
京都が好きだなーと再認識もした。こんなによい街はなかなかない。四季折々の変化、植物、食文化、風景、街の規模、自然の近さ、川、人、歴史、思想。職人文化が色濃く残っているところも好きだ。
また旅の経験を通して様々な価値観を刺激されることで、自分が大切に考えていることを知ることにもなった。暮らす場所は大切に考えたい、食は大事、歴史や文化が身近に感じられる場所で生活がしたい、自分がこうありたい像は揺らがない。
旅のせいかなんなのかわからないが 9月後半はとてもくたびれてしまった。目にする情報がめまぐるしい。今の自分にはちょっとインプットが多すぎるみたいだ。適度に調整したり制限をして自分のペースを取り戻したい (インターネットではTwitter が「誰々さんが likedした」ツイートがさらに増えた気がする。混乱)。健やかに穏やかに楽しく暮らしたい。

スイスの記録はこれでおしまいです。エントリを書きながら各所で見た景色を思い出してあれこれ考えることができた。脳内で旅を追体験し、最中とは別の楽しさを感じることができた。
未来の自分が過去を振り返った時に、この一連の記録が有意義な記憶の一片になるとうれしい。