読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

読まずに食べた手紙にはなにが書いてあったんだろ

f:id:tomomii:20121014154643j:plain
便箋と封筒を用意し万年筆にインクを補充して手紙を書いた。祖母以外に向けてお便りを出すのは何ヶ月ぶりだろう。

便箋と向き合いその人を思ってみても なにから書き始めればよいかむずかしい。季節の挨拶でいいのかな。いささか迷ったあげく「秋の風です」と書いたら次がもうわからない。書き言葉だけでなく話し言葉もそう。言葉の表現や伝達能力が乏しい自分に嫌気がさす。
伝えたいことはたくさんあるのです。でもそれを書き始めるとどうしても回りくどくなって、なにが言いたいのか考えてもらわないといけないかもしれない。私は伝えられてうれしいけど、相手はどうなのかな。うっとうしいんじゃないかな。そんなことを考え出すとああダメだとなって筆が止まる。
できることならこの秋風みたいにさらさらひんやりと読み流してほしい。だから「秋の風です」の次に、こうして便りを出すことができてとてもうれしい、と書いた。そして、この手紙を書いているいま窓からひんやりした風に乗ってきんもくせいの香りが漂ってきます と続けた。かいつまんで短く。
美しさとかウィットとかかわいげ皆無で稚拙な文が悲しいけれど、以前Mさんに「美しいかどうかより思いがこもっているかどうかが大事」と言ってもらったのを励みにした。
2回程読み返し、書き直したい気持ちをぐっと堪えて(それこそ何度でも書き直したい)切手を貼って投函した。
はー..なにかを書く度にとほほな文章力を痛感する。ブログやTwitterなどは勝手に書いていればいいけれど、手紙は伝えることが前提だもんな。どうすれば伝わる文章が書けるようになるのかな。ほんととほほだ。


書き終えて「しろやぎさんからお手紙着いた♪」の歌を思い出し、じわじわ笑いが込み上げてきた。
くろやぎさんたら届いた手紙を読まずに食べてしまって(エー!)さっきの手紙のご用事なあに?としろやぎさんに手紙を書くの。その軽やかな親密さがとてもいい。

      • -

手紙が届くとめちゃくちゃうれしいよねといったお喋りの後、これアドレス..と先方が教えてくれたのはお住まいのある住所だった。こんなこと本当に久しぶりで、顔には出せなかったけれどとても感激した。そのことを一番伝えたかった(けど自分の文章力ではダメだった)。
私が送った便りでちょっとでも元気を出してもらえたらうれしい。

      • -