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鈍行列車の旅

綺麗に晴れた休日に山をめがけて鈍行電車+バス=4時間の短い旅をしてきました。前日に思い立って急に。
車中で読もうと携帯したカズオ・イシグロ著「日の名残り」も主人公が小さな旅をするストーリーであったので、彼(ミスター・スティーブンス)と自分を重ねあわせて時間を進めた。

麦わら帽子に長袖シャツxデニムで少し汗ばむ気温。バス停の終着駅で下車し、半そでシャツを持ってくればよかったなぁと後悔しながら歩くこと30分、ようやく目的地に到着しました。地図には約15分と書いてあったよねースニーカーでよかったー。轟々と音をたてる渓流と新緑の景色が広がります。
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温泉地のはずれにある宿に荷物を置いて散歩に出かける。
遊歩道を外れて奥に分け入っていくと(人の気配がなくて少し怖い)渓流から分岐する小川が複数あります。水に触れてみると温泉が混ざっているのかあまり冷たさは感じない。こういうところにくるとつい岩の下をのぞいたり綺麗な小石を探したくなりますね。ぼうっと緑を眺めたり石を拾ううちに2~3時間が経っていた不思議。
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緑や苔を眺めていると小さいながらも完成された景色がそこにあって心が洗われる。あたりには小さな菖蒲の花がたくさん咲いていた。誰に見つけられなくても奇を衒ったりしない。自然の美しさはいいですね。人も同じ。じんわりと深い安らぎがあります。

復路の車中で「日の名残り」を読了。主人公の美しい佇まいと謙虚で品性のある言動が印象に残る大変よい物語でした。